突然訪ねてきた業者に「外壁がひび割れている」「屋根がずれている」と言われても、その場で契約しないでください。
訪問販売で結んだ工事の契約は、法律で決められた書面を受け取った日から8日以内ならクーリング・オフできます。
このページでは、国民生活センターが公表している相談事例と、消費者庁の特定商取引法ガイドをもとに、
よくある勧誘の型、断り方、契約してしまった後の手順をまとめます。
外壁・屋根の訪問販売の相談は多い
国民生活センターによると、全国の消費生活センター等に寄せられた
訪問販売によるリフォーム工事(屋根・壁・増改築・塗装・内装の工事)の相談は、2023年度11,879件・2024年度9,839件、
「点検に来た」と言って訪ねてきて工事やサービスを契約させる点検商法の相談は2023年度12,550件・2024年度19,249件・2025年度19,696件でした(2026年5月31日現在の登録分)。
屋根工事の点検商法に絞った同センターの公表(2023年10月)では、2022年度の相談は2,885件で2018年度の約3倍、
契約した人の8割超が60歳以上でした。
よくある勧誘の型
国民生活センターが紹介している相談事例には、次のような型があります。
- 「近所で工事をしているので挨拶に来た」と言って訪ねてくる(実際には近所で工事をしていなかった例もある)
- 「瓦がずれているのが見えた」「無料で点検する」と言い、点検後にずれた瓦や傷んだ箇所の写真を見せる
- 「このままでは瓦が飛んで近所に迷惑がかかる」など、不安をあおる
- 「今日なら割り引く」「今なら安くできる」と契約を急がせる(外壁のひびを指摘されて急がされた事例もある)
- 市の委託業者だと思わせる(実際は市と無関係だった事例がある)
- 「火災保険で直せる」と、負担が軽くなると思わせる
- 一度契約すると、屋根・外壁・床下など次々に別の工事を勧める
その場での断り方
国民生活センターは、点検させてほしいと突然訪問してくる業者には安易に点検させないこと、
屋根工事はすぐに契約せず十分に検討してから契約することを呼びかけています。
「今日は決めません」「家族と相談します」と伝えて、玄関先で話を終えてかまいません。
特定商取引法では、訪問販売の業者は、消費者が契約しない意思を示したら、その場で勧誘を続けることも、後で改めて勧誘することも禁じられています。
はっきり断ったのに居座る・何度も来る場合は、その事実を記録しておき、下の相談先へ伝えてください。
本当に傷んでいるのか気になる場合は、訪ねてきた業者ではなく、自分で選んだ複数の業者に見てもらって比べるのが確実です。
契約してしまったら:クーリング・オフの手順
消費者庁の特定商取引法ガイドによると、訪問販売で契約した場合でも、
法律で決められた書面を受け取った日から数えて8日以内なら、書面または電磁的記録(電子メールなど)で契約を解除できます。
- 受け取った契約書の日付を確かめる。8日はこの書面を受け取った日から数えます
- 解除の通知を送る。書面なら特定記録郵便・書留・内容証明郵便などで送ることが勧められています。電子メールなら送信したメールを保存し、専用フォームなら画面のスクリーンショットを残します
- 控えを保管する。送った書面のコピー、郵便の受領証などを残しておきます
クーリング・オフをすると、工事がすでに行われていても代金を支払う必要はなく、損害賠償や違約金も払わなくてよいとされています。
頭金を払っていれば速やかに返してもらえ、建物などに手が加えられていれば、無償で元に戻してもらえます。
業者がクーリング・オフについて事実と違うことを言ったり、脅したりしたために期間内にできなかった場合は、
8日を過ぎていてもクーリング・オフできます。
また、通常必要な量を著しく超える契約は契約から1年間、事実と違う説明を信じて結んだ契約は取消しができる場合があります。
自分の契約が当てはまるか分からないときは、早めに相談先へ連絡してください。
相談先
- 消費者ホットライン「188」… 最寄りの市町村や都道府県の消費生活センター等につながる全国共通の番号
- 住まいるダイヤル(公益財団法人住宅リフォーム・紛争処理支援センター)… 住宅リフォームのトラブルや工事費用の相談を受け付けている窓口。0570-016-100
国民生活センターは、家族やホームヘルパーなど周りの人からの相談もできるとしています。
傷みが気になるなら、自分で選んだ複数の業者に見てもらう
訪ねてきた業者の言う傷みが本当かどうかは、その業者の説明だけでは判断できません。自分で依頼した複数の業者に見てもらい、診断と見積書を見比べてください。契約を急ぐ必要がある工事かどうかも、比べることで分かります。
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このページの出典
- 国民生活センター「訪問販売によるリフォーム工事・点検商法」
- 国民生活センター「屋根工事の点検商法のトラブルが増えています」(2023年10月11日公表)
- 国民生活センター「「大雪で歪んだ」などと自宅の不具合を指摘して不安をあおる「点検商法」」(2018年3月1日公表)
- 消費者庁 特定商取引法ガイド「訪問販売」
いずれも2026年10月20日確認。個別の契約がクーリング・オフや取消しの対象になるかは、契約の内容によって変わります。
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